道南の２市１６町は、ＧＸ（グリーントランスフォーメーション）の取り組みを一体となって進める「函館渡島桧山ゼロカーボン北海道推進協議会」を立ち上げる。２月３日に函館市内で設立総会と記念シンポジウムを開く。洋上風力発電の受け入れ準備が進む松前沖と桧山沖が国の有望区域に選定されるなど、再生可能エネルギー（再エネ）のポテンシャル（潜在能力）が高い道南で、脱炭素化と経済成長の両立を目指す。

　道は２０２０年３月にゼロカーボンシティ宣言を行い、２０５０年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする脱炭素社会の実現に向けて力を入れている。渡島、桧山管内は太陽光やバイオマス、地熱など多様で豊富な再エネに恵まれ、特に政府が洋上風力発電で松前沖と桧山沖を有望区域に選定していることから、脱炭素と共に進めるまちづくりの機運が高まっている。こうした動きを受け、各市町が足並みをそろえ、ＤＸを推進することになった。事務局は函館市計画調整課が担う。

　設立総会に続き、午後３時～同４時半に函館競輪場テレシアターで記念シンポを開催。経済産業省や国土交通省幹部３人がＧＸに関する基調講演を行うほか、大泉潤函館市長ら４人が「洋上風力発電と共につくる函館渡島桧山の未来図」をテーマにパネル討論する。一般市民はオンラインでの参加とし、参加無料。定員は１０００人。

　同課は「道南一体でＤＸの恩恵を享受できるよう体制を整える。洋上風力発電をはじめとしたＧＸ関連産業の発展や港湾利用の活性化、脱炭素型まちづくりにつなげるため、協議会の枠組みで情報共有、情報発信、調査研究を進めたい」としている。

　シンポの傍聴申し込みは桧山振興局商工労働観光課（０１３９・５２・６６４１）へ。所属、名前、電話番号、メールアドレスを伝える。