道食育推進優良活動表彰を受けた嘉堂社長（左）と田中局長

　菓子や総菜製造・販売のカドウフーズ（函館市追分町、嘉堂聖也社長）は、道が主催する「第１０回道食育推進優良活動表彰」を受けた。道南企業の受賞は初めて。

　道民の食育への関心を高め、道内の食育推進活動の促進につなげようと、２０１４年度から実施。毎年食育の推進に貢献する個人や団体を表彰している。

　カドウフーズは２０１０年創業。当初から未利用の規格外野菜に着目し、厚沢部産の規格外のサツマイモ黄金千貫を使った餅スイーツ「はこだて雪んこ」をはじめとした菓子や総菜を展開。幼児から大人まで幅広い年齢層の工場見学を受け入れ、ＳＤＧｓ（国連の持続可能な開発目標）を念頭に置いたフードロス削減の取り組みの発信に努めてきた。函館商業高校との連携では生産地を現地調査の上、規格外野菜を使った商品を共同開発。規格外野菜の活用と企業の利益を結び付け、食品ロス削減に向けた食育への貢献が高く評価された。

　２３日に渡島総合振興局で表彰式があり、田中仁局長が嘉堂社長に賞状と道産木材を使った「ＨＯＫＫＡＩＤＯ　ＷＯＯＤ」のフォトフレームを副賞として贈った。

　田中局長は「食育推進は道の重要な施策。道南でもできる限り、取り組みを支援していきたい」と励まし、嘉堂社長は「今後もフードロスをゼロに近づけられるよう、商品を通じ多くの人に地域の現状を知ってもらい、輪を広げていきたい」と意気込みを話した。