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函館新聞

不登校の居場所に サポートベース函館が好評 自由度高く【函館】

子どもが作ったクリスマスツリーのタペストリーを囲む特別支援教育指導員の倉科純子さん(左)、指導員の大地さん(中)、後藤さん(右)

 函館市教委が不登校の小中学生の居場所として南北海道教育センター(湯川町3)に4月開設した「サポートベース函館」の利用が大きく伸びている。発足当時は5人だった登録児童生徒は12月末で35人と7倍に増えた。集団行動を強いず、自由度の高い過ごし方ができるのが好評。保護者からも「表情が明るくなった」「自信がつき、前向きに取り組めるようになった」と、子どもの変化を歓迎する声が寄せられている。

 同センターにはかつて、不登校の児童生徒を受け入れる適応支援教室「やすらぎ学級」があった。同学級は学習時間や交流時間を設け、集団生活や規則正しい生活に慣れさせ、学校復帰させることを狙った。

 サポートベースは必ずしも登校を目標とせず、「いつ来てもいい、いつ帰ってもいい、読書や工作や絵を描いていてもいい」(指導員の後藤慎一さん)点が異なる。平日午前10時から午後2時に開かれ、午前だけ、午後だけの利用も可能だ。

 子どもは日程表を自分で組み立て、普通教室、個別学習室、多目的室など6つの部屋を活用して、それぞれの意欲に応じた活動に取り組む。

 元教員の指導員2人に加え、特別支援教育指導員1人を配置。当初は4人の配置を予定したが1人欠員になっている。利用する子どもは「1日平均12~13人」(後藤さん)。

 指導員や外部講師による工作講座、月に1回の外出活動などの行事もあるが、参加してもしなくてもよい。必ずしも学校復帰を目標にしておらず、サポートベースに通いながら何日かおきに登校し、学校への復帰を果たした子もいる。

 各校が設けている「校内フリースクール」、民間の学び場にも通っている子もおり、サポートベースは、多様な居場所の選択肢の一つとして受け入れられている。

 函館市の小中学校、義務教育学校の不登校児童生徒は2013年の141人から22年には502人と大幅に増えた。やすらぎ学級時代から約10年指導員を務める大地(おおち)みちるさんは「以前は、いじめを受けて学校に行けないなどの深刻な悩みを抱えた子が多かった。今は学校に行かなくても、頑張れるところで頑張ろうと思える子が増えた」と話し、「不登校の多様化に応えていることが利用増の要因では。上手に使ってもらえるよう努めたい」としている。

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