【根室】極真会館北海道佐藤道場（根室）で鍛錬を積む佐藤心さん（１６）＝根室高校１年＝が、２５日から静岡県で開幕する４年に１度の総極真世界空手道選手権大会に初出場する。世界３２カ国からさまざまな流派の３００人が集う大会で、「出るからには優勝を目指したい」と意欲を見せる佐藤さんは長兄、長姉の３兄弟で挑む。

　佐藤道場の師範は父親でもある佐藤高貴さん（５１）。心さんは、同じ大会に一般の部で出場する兄拳さん（２２）、姉柊花さん（１９）も通う道場に３歳の時に入門。小学１年の時に北海道選手権大会優勝後、惜敗が続いたが地道な鍛錬が実り、中学３年の昨年は北海道大会と全福島大会で優勝を　飾り、今年１０月の北海道大会（釧路）でも準優勝となり、世界大会初出場を決めた。

　同大会は総極真とあるが、大山倍達氏創設の極真流派だけではなく、世界中の打撃型流派が集まるという。心さんは組手ユース男子軽量級（６９㌔以下）に出場し、これまでの成績から２７人中５人のみのシード選手として２回戦から登場。神奈川県の選手とカザフスタンの選手の勝者と対戦する。

　世界大会出場報告のため市役所に石垣雅敏市長を訪ねた心さんは「楽しみが大きい。極真を名乗る大会なので、海外や他の流派の人には負けたくない。優勝を取りに行きたい」と強い決意を見せ、師範の高貴さんも「海外の選手は日本に憧れを持ってくるが、ハングリーで打倒日本という思いで来るので厳しい練習をしています」と述べた。石垣市長も「決意を聞いて頼もしい。ぜひ勝ちを取りに行ってほしい」とエールを送った。

　同道場からは、浜中道場の石原龍冴さん（霧多布高校１年）も出場する。

石垣市長（右）に決意を披露した佐藤心さん（中央）と師範の佐藤高貴さん（左）