運転免許証自主返納の高齢者にタクシー券交付 北斗市【北斗】
【北斗】市は高齢者の自動車運転による交通事故を減らそうと、70歳以上で1年以内に運転免許証を自主返納した市民を対象に、タクシー利用券を交付している。高齢ドライバーの交通事故が全国的に多発している事態を受け、市は、タクシーや巡回ワゴンの活用を呼び掛けている。
市は2018年度から「高齢者運転免許証自主返納支援事業」を実施。希望者に対し、100円分相当のタクシー利用券150枚(1万5000円分)を交付している。交付は1回限りで、利用期限は交付が決定した日から2年間。1回の乗車による使用枚数に制限はないが、おつりは発生しないので注意が必要。22年3月31日以前は、初乗運賃に相当するタクシー利用券24回分を交付しており、現在は1枚600円分として利用可能。窓口で申請することで同額分の100円券に換えることもできる。
4月1日現在、利用券が使えるのは新星ハイヤー(巡回ワゴン含む)のほか、おしま福祉介護ハイヤー、トミー介護タクシー、窓合同会社、福祉ハイヤー空の5社。申請には市役所や分庁舎、支所にある申請書と印鑑、申請による運転免許の取消通知書が必要となる。本庁舎保健福祉課や分庁舎市民窓口課などで受け付ける。
市内では昨年度までの5年間で、男性408人、女性281人の計689人が同事業を利用した。今年度も10月26日時点すでに83人がタクシー利用券の交付を受けた。市保健福祉課によると、利用者からは「運転が不安だったが、免許証を手放す良い機会となった」「病院に行く際に使わせてもらう」などの声が届いている。
同課は「自身の運転を振り返り『運転に自信がなくなった』とか『子どもや孫に運転が心配といわれた』など、思い当たることがあれば、自身の安全のためにも免許証の自主返納を考えてみてほしい」と呼び掛ける。
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