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日高報知新聞

友好関係の深化や経済の発展へ 浦河町訪問団 台湾花蓮県新城郷を訪問し交流【浦河】

新城郷タロコ族伝統楽器隊の演奏

 昨年8月に友好交流推進協定を締結した浦河町と台湾花蓮県新城郷の友好交流会が21日、台湾花蓮市のホテルで開かれ、浦河町から池田拓町長ら17人が参加して文化交流を深め、今後の相互訪問や文化ツアーの開催、特産物の推進など、友好関係の深化と経済の発展を図ることを確認した。

 浦河町と新城郷は、2022年8月にオンラインで友好交流推進協定を締結し、同12月には新城郷の郷長をはじめ地域代表者ら33人の訪問団が初めて浦河町を訪れた。その際に協定を確認し、浦河町側は少数民族の交流推進を目的として新城郷を訪問する意向を示していた。

友好交流会で記念撮影する出席者

 町の訪問団は、池田町長、米谷友光町議会議長、浦河アイヌ協会の津田一彦会長、三関佳二副会長、深澤健一副会長、冨菜健一理事、小林雄志さん、川﨑セツ子さん、冨菜信子さん、堀悦子さん、三関恵さん、遠山美果さん、随行者として町職員の長崎哲之企画課長、菅野泰弘同課長補佐、住吉仁昭町教委社会教育課長、伊藤昭和郷土博物館副館長、添乗員として日交ハイヤーの木田尚孝社長(浦河観光協会会長)。

 友好交流会には、台湾側から新城郷公所(役所)の何禮臺(か・れいだい)郷長、陳定信(ちん・ていしん)民政課長ら25人、来賓の胡琪斌(こ・きひん)外交部東部辦事處長、呉漢溪(ご・かんけい)同副参事、邱光明(きゅう・こうみょう)花蓮県議会議員、鄭寶秀(てい・ほうしゅう)同、陳秀玲(ちん・しゅうれい)新城郷民代表会主席ら25人が出席した。

 あいさつで何新城郷長は「新城郷と浦河町の観光資源は、計り知れない潜在的な力を持っている。互いの訪問によって、両地域の国際観光により良い影響、良い経験にもなると思う。昨年12月に浦河町を訪問し、浦河町への認識とアイヌ民族の文化への理解はより一層深まり、ともに先住民族、原住民族文化の伝承と保存を大切にしているということも分かった。今回の訪問をきっかけに、さらに双方の絆が深まると期待している。友好交流が末永く、より親密になっていくことを祈念する」と歓迎。池田町長は「今回、浦河町のアイヌ民族の方々との新城郷への訪問が実現し、皆さまと再会できたことにとても感激している。今後さらに浦河町と新城郷の絆が深まり、先住民族や原住民族、住民の友情の輪が広がり、さらには農業や漁業、観光においても交流が推進し、双方の発展に寄与していくことを大いに期待している。今後も末永く友好交流が続いていくことを祈念する」と話した。

 この後の記念品交換では、浦河町からアイヌ民族の刺繍、新城郷から特産の大理石がそれぞれ贈呈され、互いにPR映像を上映。今後の事業交流では、原住民族、先住民族文化交流や農業、漁業経済交流で協定の内容と目的達成のための相互訪問などを確認した。

踊りを披露する浦河アイヌ協会の会員

 歓迎晩餐会の前には、浦河アイヌ協会がムックリ(口琴)演奏やカムイリムセ(熊送りの舞)、エホレン(農作業の舞)の踊りを披露。康楽国民小学校の児童はパンパイプ演奏で「勇者の歌」や「涙そうそう」など4曲、新城郷タロコ族伝統楽器隊は「美しく、木琴の声」、「歓楽歌(口簧琴)」の演奏を披露して交流。閉会後は、花蓮県主催で年に1度開かれる連合豊年節の会場へ移動し、台湾の原住民族の情熱を肌で感じ、伝統文化への理解を深めた。22日は国際的にも有名なタロコ国家公園を視察した。

 友好交流推進協定は、①先住民族、原住民族における両住民同士の交流を通じて、相互の理解と協力関係を深めるよう努める②相互に地方創生及び特産品マーケティングを促進する③共に日台青少年交流を推進し、パンデミック終息後、適時に相互訪問を推進する④相互理解のもとに友好関係を強化し、日台間の繁栄と発展に寄与するよう努める―ことなどを記し、相互の信頼と尊重を礎として、両地の交流関係を展開していくこととしている。新城郷では、来春に浦河町で開かれる桜まつりの時期に、複数の原住民族とともに来町することも考えているという。

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