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網走タイムズ

旬の行者菜、収穫の最盛期 ニラと行者ニンニクの新野菜 道内生産は網走のみ

旬を迎えた行者菜の収穫がピークを迎えている(市中園)

 【網走】初夏の網走の特産品「行者菜」の収穫が最盛期を迎えている。道内の生産地は網走だけ。栄養価が高く、甘みを含む鮮烈な味と香りが人気のスーパー野菜だ。

 行者菜は、北海道で「アイヌネギ」と呼ばれる山菜「ギョウジャニンニク」とニラを交配させた〝平成生まれ〟の野菜。

 宇都宮大農学部が開発し、2006年から山形県長井市の生産者が試験栽培を開始した。  現在、同大の栽培許可を得た網走市の生産農家と東北5県で生産している。

 姿かたちはニラに見えるが、味と香りはギョウジャニンニクに近く、鮮烈な香りが特徴。食べると文字通りニラと行者ニンニクを掛け合わせ、さらに甘みが加わった「とてもおいしい野菜」になっている。

 滋養強壮の源とされる「硫化アリル(ニンニク成分)」は、ギョウジャニンニクよりも多い。ビタミンの宝庫といわれる「ニラ」よりビタミンAとビタミンB1は15%多く、葉酸も30%多く含まれる。

 栄養価は高く、疲労回復や滋養強壮、血液サラサラ効果が期待される〝夢の野菜〟とされている。

 また、強い香りから害虫がつきにくいとされ、網走市内の生産農家は無農薬、有機肥料で栽培しており「安全、安心。生でも食べられる」という。

 野菜としての〝力〟が強いことから日持ちは良く、冷蔵状態で1週間から10日ほど保存できることも魅力の1つ。

 網走では、09年にオホーツク網走行者菜研究会(金澤尚秀会長)を設立。3戸が3㌃の作付けを始めた。

 現在、生産農家は6戸に増え、本年は12㌃に作付け、5―6㌧ほどの収穫を予定している。

 本年は、4月からハウス物の出荷をはじめ、5月中旬から露地物の収穫を始めた。

 6月に入り、露地物の出荷はピークとなっている。

 金澤会長は「4月下旬から5月上旬にかけての寒さで、じっくり熟成され、味の濃い行者菜に育っている」と太鼓判を押す。

 その上で「肉や油の相性は最高。おいしく、健康にもいい行者菜を多くの人に食べてもらいたい」と丁寧に収穫していた。

 市内はJAオホーツク網走野菜直売所(潮見185)やベーシックなどで購入できる。

 札幌圏は東光ストアーや北広島市の「ホクレンくるるの杜」などで取り扱っている。

 食べ方は天ぷらやナムル、ぎょうざなどに入れるほか、ジンギスカンや酢みそ和えなど。

 詳しくは金澤会長(☎0152―46―2359)へ。

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