世界大会で３つのメダルを獲得し、水谷市長を表敬訪問した金澤さん（左）

　【網走】日体大付属高等支援学校２年の金澤碧詩（あおし）さんが、11日から17日までオーストリアで行われた国際障害者スポーツ連盟（ＶＩＲＴＵＳ）の世界スキー選手権大会に出場。大回転とスーパー大回転で金メダル、回転とスーパー大回転で銅メダルを獲得した。

　札幌出身で、幼稚園のころからスキーを始めた金澤さんは、同校に進学。全寮制のため、網走で生活している。 　同校にはスキー部がないため、陸上部に所属。スキーの練習はシーズン中、道内各地を回って取り組んでいるという。

　同大会には、知的障がいのある「ＩＩ１」というクラスで出場した。

　このうち、大回転には、世界から集まった24人が出場。１本目を48秒03、２本目は47秒22とタイムをまとめ、２位に１秒５の差を付けて１位を獲得した。

　24人が出場したスーパー大回転は、43秒51のタイム。２位と０秒09の差で１位に輝いた。

　同じく24人が出場したコンビネーションは、回転のタイムが振るわず、惜しくも３位となったが、表彰台は確保するという活躍を見せた。

　市役所を訪れた金澤さんは「スーパー大回転は、最初に転びかけたが、踏ん張りながら滑った」「強い人たちと戦うんだと思ったけど、自分でも信じられない結果に感動した」などと、水谷市長に結果を報告した。

　水谷市長も、世界チャンピオンの訪問を喜び「かっこいいね」とニッコリ。「これからも大いに活躍して、いろんなスポーツを楽しんで」と、励ましの言葉をかけていた。

　表敬訪問を終え、金澤さんは「今後はもっと強い人がいるかもしれないので、頑張ってトレーニングをして強くなりたい」と、さらに上を目指す意欲をみせていた。

　金澤さんは、同校の部活動で取り組んでいる陸上競技でも、鹿児島県で行われる全国障害者スポーツ大会の陸上２００㍍に出場するという。