初優勝したＤａｉｓｈｉｎ

　【帯広】釧路の女子アイスホッケーチーム「Ｄａｉｓｈｉｎ」が２６日、帯広の森アイスアリーナで行われた、第１１回女子日本リーグ・ファイナルトーナメント（日本アイスホッケー連盟主催）の決勝戦に臨み、道路建設ペリグリン（苫小牧）に２─１で逆転勝利し、初優勝を成し遂げた。Ｄａｉｓｈｉｎが全国規模の大会を制するのは１９９７年の創部以来、初めての快挙。

　日本リーグには全国から１０チームが参戦。上位のＡ、中位のＢ、下位のＣグループに分かれ、１０月上旬に釧路で１次リーグ、１１月下旬に苫小牧で２次リーグを実施。２次終了時点の結果を踏まえ、ファイナルのトーナメントが決定し、２４日から３日間、熱戦を展開した。

　Ｄａｉｓｈｉｎは初戦となる２４日の準々決勝で、札幌インフィニティーズを５─０で下す零封勝ちで好発進。２５日のＳＥＩＢＵプリンセスラビッツ（東京）との準決勝では、３─２で接戦を制して、優勝に王手をかけた。

　日本一を懸けた決勝は、連覇を狙う道路建設ペリグリンと激突。第１ピリオドに先制点を奪われたものの、第２ピリオドにＦＷ小川美憂梨選手が同点ゴールを決め、試合を振り出しに。最終第３ピリオドでは終盤まで互いに譲らぬ展開となったが、試合時間残り１分２０秒で、ＦＷ野呂里桜選手が決勝弾をたたき込み、２─１で頂点に立った。

　試合終了のブザーが鳴ると同時に選手全員が氷上に集結して、初優勝の喜びをわかち合った。チームとしても全国規模の大会でのビッグタイトル獲得は悲願であり、中島谷友二朗監督と、前監督で兄の中島谷友一朗ゼネラルマネジャーが堅い握手を交わした。

　中島谷監督は「ＧＫの佐々木葉月だけに任せるのではなく、全員がブロックショットなどで、体を張りながら守ってくれた。攻撃面でも、小池選手や細山田選手らがいる、守りの強いペリグリン相手に、数少ないチャンスでしっかりと決め切ることができていた。本当によくやってくれました」と選手らをたたえた。

　３月１６日から、帯広で開催される全日本選手権に向けても大きな収穫を得た。「２冠を目指せる権利をもっているのはわれわれだけ。初優勝で初の２冠を成し遂げたい。今大会での良いところと悪いところをしっかり振り返って、状態をさらに上げていく。ガッツポーズをするのは全日本選手権で優勝するまでとっておきます」と笑顔で話した。