鮮魚店・渡辺商店“国替え” 「バンブウ」跡に移転、シャンシャンへの思い継承【室蘭】
15日に完全閉店した室蘭市中島町の婦人服専門店・オーダーサロンバンブウ跡地に、室蘭市公設地方卸売市場の移転に伴い、1月22日から休店していた日の出町の鮮魚店・ヤマサン渡辺商店が入ることが決まった。バンブウの斉藤弘子代表、渡辺商店の山本晃弘代表取締役は互いに手を携え、シャンシャン共和国商店街や中島地区の発展に向けた思いも継承していく。
店舗跡地の活用方法を模索していた斉藤さんと、日の出町から東町へ市場が移転したことに伴い、移転場所を探していた山本さんがマッチングした。山本さんは「魚屋ということでにおいを気にされるかと思ったが、斉藤さんが『シャンシャンにも魚屋があった方がいい』と快く歓迎してくれた」と感謝する。
市場近くの日の出町から繁華街の中島町へ。店舗の移転に際して、家族や従業員と検討を重ねた。山本さんは「(母親の涼子)店長もここに来た瞬間に『ここだね』と言ってくれた」と振り返り、「中島には若手の経営者が多いし、横のつながりも強い。一緒に室蘭を盛り上げながら、先輩方からさまざまなノウハウを学びたい」と抱負を語る。
店舗面積は約90平方メートル。来月から移転に向けた準備を開始し、4月のオープンを目指す。山本さんは「店舗の内装は斉藤さんの色を残しつつ、これまで同様、地産地消にこだわった鮮魚を提供していきたい」と話す。テレビや旅行雑誌でも紹介され、全国から客が訪れるイートインコーナーも、営業時間の延長や総菜、酒類の提供など、さらに充実させる。
斉藤さんは「私にとってこの場所は『夢のお城』だった。ここで大好きな仕事をして、毎日ときめきながら過ごしてきた。そのままの気持ちで営業していただければ一番うれしい」とエールを送る。
山本さんも「斉藤さんのパワーやバトンを受け継いで、室蘭の皆さんに恩返しをしたい」と意気込みを述べている。
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