資機材を載せた搭載艇で歯舞漁港内を周回した

　根室海上保安部、根室警察署、根室市消防本部の３機関合同の地震・津波災害時の孤立住民救助訓練が２２日、花咲港と歯舞漁港で行われた。千島海溝モデル（十勝・根室沖、マグニチュード９・３）では、根室半島の太平洋沿岸で、最大１０㍍超の津波の到達が想定されており、救急資機材の輸送などを円滑に実施できるように連携強化を図った。

　訓練には根室海保の小窪貴輝部長、根室署の原英樹署長、市消防本部の鈴木敏一消防長など約３０人が参加。歯舞地区の住民が孤立したとの想定で、はじめに、根室海保庁舎から海保の車両をパトカーが花咲港まで先導する訓練を実施。続いて、花咲港に着岸中の巡視船「さろま」にヘルメットやスコップなど根室署の救助資機材を積み込み、３機関の職員が乗船して歯舞漁港沖に向け出港。到着後、資機材を載せた搭載艇で歯舞漁港内を周回する訓練を行い、資機材を港内に搬送するまでの作業の流れなどを確認した。

　 根室海保の小窪部長は「積雪寒冷期に地震や津波で、道路が閉塞した時に住民が孤立することが想定される。救助、支援などについて、警察、消防、海保の実働３機関が連携、協力体制を強化していく」と話していた。