スライドで日高の植物を解説する高橋さん

【新冠】にいかっぷネイチャーズクラブ創立20周年記念講演「未来に残したい日高管内の植物」は11日、レ・コード館シアターで開かれ、約70人が参加して日高管内や判官館周辺の植物について学び、理解を深めた。

　清野憲明会長は「高橋先生は、動植物のすばらしい研究者で、話を聞いて未来に残したい日高の植物について学んでほしい」とあいさつ。

　講師は日高町富川在住の高橋誼（よしみ）さん（88）。「未来に残したい日高管内の植物」をテーマに記念講演が行われた。

　高橋さんは、教員生活の傍ら日高山脈の高山植物などの著書の発刊や、日高の森と海を語る会の事務局長として自然を愛し、長く植物の調査・研究活動をしてきた。現在も環境省の希少野生動植物種保存推進員の立場で、自然環境の保護活動を続け、日高管内における植物研究の第一人者として広く認識されている。

　講演は日高管内の自身が残したいと考える植物の群落を中心に、貴重な写真をスライドで映し出して、一つひとつ解説。

　えりも岬（えりも町）のゼンテイカや、観音山（様似町）の風穴とコケ、井寒台（浦河町）ではワサビ、新ひだか三石蓬莱山のカンラン岩、イワタケの群落、静内ウグイスの森のムラサキシキブ、判官館（新冠町）のオオバナノエンレイなど数種類の植物、日高町の富川公園やオコタン川周辺の植物、平取町の義経公園や二風谷ダム周辺の植物を次々と紹介した。

　最後に「豊かな日高管内の自然環境について共有し、次の世代に受け継ぐ活動に協力してほしい」と呼び掛けた。