除雪ドーザと連携して埋没車両を救助する消防隊

　釧路市西消防署阿寒湖温泉支署（工藤隆義支署長）は１６日、国道上での雪崩災害を想定した訓練を、釧路市阿寒町阿寒湖温泉５の阿寒湖畔キャンプ場駐車場で行った。関係機関との連携強化や対応力向上を図った。

　同支署管内は積雪量や山の斜面に面した道路が多く、雪崩の危険性が高いことを受けて、今回初めて行った。訓練には同支署のほか、北海道開発局釧路開発建設部弟子屈道路事務所、同事務所の道路維持除雪工事を請け負うヤマシタ工業（山下和憲社長）、釧路署阿寒湖畔駐在所から計１５人が参加した。

　訓練は、国道２４０号の下り車線を走っていた軽自動車１台が雪崩に巻き込まれたという想定。先着した消防隊は、雪に突き刺して埋没場所を特定する「ゾンデ棒」を使って埋没した車両を検索した。車両の位置が判明すると、開発局の除雪ドーザやスコップで除排雪を行い、露出した車内から要救助者を救出した。その後、除雪ドーザで埋没車両をけん引して排除し、ロータリー除雪車などで路上を除雪して道路を開通させ、終了した。

　工藤支署長は「訓練をやってみて、災害時の厳しさを実感した。課題をしっかりまとめて次回に生かしたい」。弟子屈道路事務所の松本朋也所長は「訓練でできないことは実際の現場でもできない。訓練の継続が大事」と講評した。