浦河町姉茶の桑田牧場（桑田美智代社長）で16日夜、今年の牧場第１号となるサラブレッドの子馬が誕生した。父ルヴァンスレーヴ、母アルポルト（母の父ルーラーシップ）の牡馬で出生体重53㌔。厳しい冬の寒さを吹き飛ばすかのように、さっそく母馬と一緒に屋外で過ごし、飛び跳ねたりしながら元気いっぱいの姿を見せている。

　桑田牧場は１９６２年にサラブレッド繁殖１頭から創業。カチウマホークが90年の鳴尾記念（ＧⅡ）で生産馬で初めて重賞を制し、ショウナンタレントが２００７年フラワーカップ（ＧⅢ）、ショウンアルバが08年共同通信杯（ＧⅢ）を勝利。今年１月14日にエントラップメントが新馬勝ちしたほか、ＧⅠのホープフルステークスや菊花賞にも出走したシェルビーズアイが通算３勝目を挙げるなど、生産馬たちが嬉しい活躍を見せている。

　現在は30頭の繁殖牝馬をけい養し、今年は22頭の出産を予定。４月中旬までスタッフが交替で夜番にあたり、馬房内の様子をモニターで注視しながら神経を張り詰め出産に備えている。

　スタッフの頭根勇人さん（35）は「（アルポルトの２０２３は）順調に自然分娩で生まれ、立ち上がってすぐに母乳を飲み始めてくれました」と出産時の様子を振り返り、「父の産駒がデビューするのはこれからですが、母も形の良い馬で、今後どう成長してくれるか楽しみ」と母子の様子に目を細めていた。

　馬産地・日高管内には現在約７００戸の牧場があり、毎年春には約５千頭の子馬が誕生する。

桑田牧場で16日に誕生した父ルヴァンスレーヴの牡馬と母アルポルト