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十勝毎日新聞

藤丸、再就職内定1割 企業説明会に108社予定【帯広】

企業側の説明を聞く社員

 1月末で閉店する地場百貨店・藤丸(帯広市、藤本長章社長)の企業説明・面接会が10~20日の日程で同ビル内で開催されている。108社が参加予定で、前回の2倍以上。藤丸側によると、現時点での従業員の再就職内定率は約1割、見込みなどを含めても約3割にとどまっており、同社では期間中、より多くの内定確保を目指していく。

 藤丸は長年、売り上げ減が続いていたことなどから昨年8月に閉店を公表。テナント従業員を含め、約350人が2月5日付で解雇される。藤丸従業員向けの企業面接会は昨年12月にも46社が参加し開催された。

 今回も藤丸が主催し、帯広公共職業安定所(ハローワーク帯広)と帯広商工会議所の協力で企画、期間中、1日3回計9回開催される。1回当たり採用を希望する4社が参加し、時間内に従業員が希望する企業の採用担当者らから聞く。定期的に開設していたハローワーク帯広の店内出張所も設けられ、求人情報の閲覧や職員から履歴書の書き方などの指導を受けていた。

 12日午前、面接会の様子が初めて報道陣に公開された。午前10時半の開始直後から従業員が相次ぎ訪れ、採用担当者から雇用条件や自身が採用に当てはまるかなどを聞いていた。菓子製造販売・柳月(本部音更)では、すでに同様の面接会に複数回参加し、2人の内定者を出した。管理部人事グループの須永浩司係長(48)は「地域貢献として地元採用に協力したいと参加。百貨店の接客スキルの高さを販売などで生かしてほしい」と話した。

 菓子売り場担当で近く育児休暇から復帰予定の宮本好さん(32)=帯広市=は「高校卒業後から藤丸一筋で働いてきたので(閉店は)大変寂しい思い。今の仕事が生かせる職種を探している」と話した。

 藤丸の臼井一義管理部長によると、開始から2日間で延べ40人が参加。内定率は報告義務がないため、把握している範囲で、直接雇用150人を対象とした数字とする。「皆、閉店セールをこなしながらの活動。会社としてもしっかり支援を続けたい」とした。

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