車いすラグビー世界選手権で獲得した銅メダルを披露する池崎選手

　函館日吉が丘小学校（中田裕治校長、児童３４６人）で１３日、函館市出身で車いすラグビー日本代表の池崎大輔さん（４４）による道徳授業がオンラインで行われた。４、５年生約１１０人に向け、自身の経験を交えながら、夢を叶えるために「失敗することを恐れず、どんなことにも挑戦する気持ちを持ってほしい」と呼びかけた。

　道教委による「子どもの心に響く道徳教育推進事業」の一環。池崎さんは６歳のとき、手足の筋力が少しずつ低下する難病シャルコー・マリー・トゥース病であることが判明。岩見沢高等養護学校在学中、１７歳から車いすバスケットボールを始めた。その後病により思うようなプレーができなくなり、３０歳から車いすラグビーに転向した。

　病気の影響で小学生のころから歩くのも走るのも遅かったというが、「周囲が自分に合わせてくれたため、殻に閉じこもることなく楽しい学校生活を送ることができた」と話した。また、車いすラグビーでも東京パラリンピックやデンマークで開催された世界選手権（１０月）で、銅メダルを獲得したことに触れ、「たくさんの人が手伝ってくれたり、応援してくれたりしたおかげで、ここまで頑張ることができた」と胸を張った。また、「挑戦していかないと新しい自分を見つけることはできない。失敗も成功も必ず自分の糧になる」と語りかけた。

　４年の中村翔匡さん（１０）は「体に障害があっても楽しい学校生活が送れたと話していたのがとても印象的だった。自分は柔道に取り組んでいて、池崎選手の話しを聞いてさらに頑張ろうと思った」と話していた。