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函館新聞

迫真の演技 惜しみない拍手 函館子ども歌舞伎公演【函館】

迫真の演技で大勢の観客を楽しませた函館子ども歌舞伎の公演(「祇園一力茶屋の場」)

 函館の歌舞伎役者市川団四郎さんが主宰、指導する「函館子ども歌舞伎」の第13回公演が20日、市民会館大ホールで開かれた。小学1年生から高校2年生まで16人の役者が「仮名手本忠臣蔵七段目 祇園一力茶屋の場」など3演目を披露。難しいせりふ回しや立ち回り、優雅な動きの数々で観客を楽しませ、惜しみない拍手に包まれた。

 函館子ども歌舞伎を育てる会(佐藤観生会長)の主催、函館新聞社など後援。2019年7月以来の公演で、新型コロナウイルス禍が長引く中、前回から15人のメンバーが残り、稽古を重ねてきた。滋賀県長浜市から義太夫、三味線を招き、衣装、かつらも借りて本番を迎えた。

 「神霊矢口の渡し 頓兵衛住家の場」は中高生6人が出演。兄を殺され逃亡中の新田義峰を小山内烈さんが演じ、義峰にほれる娘お舟を千葉はなさんが熱演。義峰の恋人うてなを三浦海音さん、手柄を狙う下人の六蔵役、東司さんで脇を固めた。

 お舟は美男子の義峰を前に舞い上がったり、工藤瑛大さん演じる欲深い渡し守の父頓兵衛に刺されて瀕死となったり、さまざまな演技を見せた。市松与紫也さんが人形使い、今野毬杏さんが足踏みの黒子を務めてお舟が動く「人形ぶり」も披露し客席を沸かせた。

 子ども歌舞伎に欠かせない演目「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」は今野さん、竹内光汰君、水島衣吹君、三浦那音さん、所那木都君が日本駄右衛門ら5人の盗賊を演じ、名調子で名乗りを上げ、それぞれに大きな拍手が沸いた。

 忠臣蔵を題材とした祇園一力茶屋の場は11人が出演。寺岡平右衛門を佐々木亜珠さん、平右衛門の妹、遊女「お軽」を古谷果乃羽さん、小野実紗さんが大星由良之助役で出演。由良之助の真意を探る斧九太夫を木村綾汰郎さん、由良之助の息子大星力弥を水島大河君が務めたほか、今公演唯一の初舞台で最年少の磯谷友愛さんも愛らしい姿で温かな拍手を受けた。

 酔って茶屋の仲居と遊びに興じる由良之助、夫勘平が死んだことを知らされるお軽の嘆き、妹を斬り殺そうとする平右衛門とそれぞれの事情が交錯する芝居に観客も心打たれた。

 幕間には出演者のインタビューがあり、達成感や稽古中の苦労を語った。指導する市川さんは「若い子相手の稽古は楽しい。喜んでもらえるのが何よりのこと」と述べ、客席と三本締めで幕を下ろした。佐々木さん(15)は「(出演者が)コロナにかかることもなく、無事に終わって良かったが、終わって寂しい気持ちもある。これからも機会があれば続けたい」と話した。

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