アイヌ文化、今後も発信 知里森舎25周年を祝う会【登別】
NPO法人知里森舎(松本徹理事長)の創立25周年を祝う会が8日、登別本町の知里幸恵銀のしずく記念館で開かれ、会員とスタッフ約30人が知里森舎のあゆみを振り返った。
知里森舎は1997年11月に設立。2007年にNPO法人格を取得。10年に知里幸恵銀のしずく記念館(登別本町)を建設し運営している。
これまでに知里幸恵の世界展や幸恵生誕100年、110年巡回展を開催。登別小学校や幼保一元化施設・コロポックルの森の学習にも対応。今年9月は「知里幸恵没後100年祈念 知里幸恵フォーラム'22in登別」を開催する活動などを続けてきた。
祝う会のあいさつでは、同記念館の初代館長の故・横山むつみさんの娘で、東京のアイヌ文化交流センターに勤務する木原仁美館長がビデオメッセージで「来年は知里幸恵の生誕120年です。これからも皆さんと力を合わせていきたい」とあいさつした。
登別市教委の安宅錦也教育長は来賓あいさつで「皆さまの努力により、この記念館が全国の人から愛される施設になった。何よりも運営を支えてこられた皆さまの力のたまものです」と述べた。
同法人の25年を写真で振り返る中で、初代館長の横山さんの若いころの写真がスクリーンに映し出されると、会員らは感慨深げに見入った。2019年には室蘭民報社の推薦で、地域に活気を与え、魅力を高める活動に取り組む団体を表彰する第10回地域再生大賞優秀賞を受賞したことも説明された。
松本理事長は「これからも人のつながりを大切にして、活動を継続していきたい」と力を込めた。
このほか同館の建築デザインに携わった建築家小倉雅美さんが完成までの様子を紹介。札幌市を中心に活動するザ・ホースボーン・ブラザーズが北海道に根差したオリジナルのブルーグラス曲も披露した。
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