来館者に作品の説明をする木村みちよさん（右）

夫、次男の作品も

　室蘭市港北町の染織作家、木村みちよさん＝日本新工芸家連盟会員＝が主宰する艸滴（そうてき）工房の作品展覧会「艸滴展－２０２２－祈りの色」が１０月２日まで、幸町の市民美術館で開かれている。室蘭に自生する草木で染めた絹糸を使った織物１４点が、来館者の心を引き付けている。

　室蘭民報社など後援。展覧会は２年ぶりの開催。木村さんが日本新工芸展に出品した「天の河」や「さおしか」などの着物作品を展示している。「朝き夢」は、ススキで染めた山吹色やアカネの赤を織り交ぜ、暖かみのあるグラデーションで朝日を表現した。

　夫・武久さんの着物「月のささやき」、同展で入選した次男・亮さんの着物「麦秋」「風薫る」などのほか、屏風（びょうぶ）やストールも披露。今回は初めて機織りの道具や絹の糸、繭なども並べ、来館者は制作過程に興味津々の様子だった。

　木村さんは「同じ着物作品でも織り方や色の表現方法が違う。細部までじっくり見て楽しんでほしい」と来場を呼びかけた。

　入場は無料。時間は午前１０時～午後５時（最終日は午後３時）。期間中は木村さんが常駐し、希望者に作品説明を行う。問い合わせは同工房、携帯電話０９０・２０５１・３０２５へ。