【根室】任期満了に伴う根室市長選の告示まで２週間を切った。立候補を表明しているのは現職の石垣雅敏氏（７１）＝１期＝のみ。２期目を目指す政策を発表するなど準備を進めている一方、「無投票は避けなければならない」と相手候補擁立を模索する陣営がいるものの、不透明な状況が続いている。

　第１８回根室市長選は来月４日告示、同１１日投開票という日程で執行される。現職の石垣氏は７月１５日に出馬の意向を示し、今月８日には「石垣まさとしと共に歩む会」（山本連治郎会長）が、後援会事務所を市内松本町４に開設、臨戦態勢を整えた。

　一方、対抗馬となる立候補予定者の姿は、告示まで２週間を切っても見えない。市議の一部には「無投票当選は良くない」として擁立の構えを見せているものの、２２日現在具体的な動きには至っていない。

　市選管事務局にも現職以外の問い合わせはない。それでも石垣氏の陣営では、初陣となった前回（２０１８年）、相手候補が事前審査もなく２週間前に出馬表明をしているだけに「気を抜くことなく粛々と準備を進めている」と話し、市選管による選挙用ポスター掲示板１２８カ所の設置作業も始まるなど、本番へ向けた準備が進んでいる。

　現職の石垣氏は、選挙公約ともなる市政推進目標を「『温故拓新（たくしん）』―この正念場、みなさんと共に拓（ひら）く。産業に『強さ』を、くらしに『安心』を、まちに『笑顔』を。」として、水産業や酪農、畜産、老人福祉や子育て世代応援をうたった「政策目標５本柱」「重点施策２６」「まちづくりの主な施策１３０」を公表している。