見送りを受け、花咲港から出漁する中型船（１５日午前０時ごろ、花咲港）

　【根室】道東沖のサンマ棒受け網漁で農林水産大臣許可の第２陣となる中型船（２０㌧以上１００㌧未満）が１５日に解禁となり、根室市内の花咲港からは午前０時ごろ、家族や関係者などに見送られながら８隻が漁場を目指して出漁した。

　全国さんま棒受網漁業協同組合（全さんま）によると、今季着漁予定の大臣許可の棒受け網漁船は小型船（１０㌧以上２０㌧未満）が３９隻、中型船が２４隻、大型船（１００㌧以上）が５０隻の計１１３隻（前年比１２隻減）。このうち、小型船が解禁された１０日には花咲港から１隻が出漁している。

　この日、出漁した中型船の船長の１人は、ロシアが主張する排他的経済水域（ＥＥＺ）の航行には不安があるため、遠回りになるが行きも帰りも迂（う）回（かい）ルートを考えているという。「行って見ないと分からないが魚群を探したい。近いところにいてくれるといいが」などと話していた。

　今季のサンマ長期漁海況予報では来遊量は「昨年を上回るが依然として低水準」との見通しとされている。２０日には大型船が解禁され、操業が本格化する。