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十勝毎日新聞

エキノコックス対策 ベイト散布でキツネ陽性大幅減【中札内・鹿追】

 キツネや犬を介して人体に重大な影響をもたらす恐れのある寄生虫「エキノコックス」対策で、駆虫剤入りの餌(ベイト)を散布している管内の自治体で効果が現れている。エキノコックスを持つキツネの比率は昨年度、中札内村では散布前の5分の1に減り、鹿追町も3分の1程度に減少した。

感染可能性8%

 中札内村によると、村内全域から採集したキツネのふんの検体調査結果から、エキノコックス症に感染している可能性があるキツネは8.1%で、ベイトの散布を始めた2019年度の駆除実施前(39.8%)の5分の1まで大幅に減少した。

 村はキツネの駆虫を、道内各地でエキノコックス症の感染源対策に取り組む「環境動物フォーラム」(神谷正男代表、札幌市)に依頼。同フォーラムが昨年5~10月に村内で採集したキツネのふん111検体を調べた。陽性(疑陽性を含む)は9件、虫卵が見つかったのは1件(0.9%)で、感染が疑われるがエキノコックスの卵が見つからなかったケース(抗原陽性・虫卵陰性)は6.3%だった。

虫卵は翌年ゼロ

 村がベイトの散布を始めたのは19年度。その前の調査では、検体83に対し、陽性は39.8%、虫卵陽性19.3%だった。19年度以降は、5月~10月に毎月ベイト1000個を散布するとともにキツネのふんを検査している。陽性率は散布後の19年度19.2%、20年度15.6%と順調に低下。虫卵が見つかったケースも散布後の19年度3.2%、20年度は0%と減少した。

 村は「効果は如実に表れている。陽性件数は激減したと言え、調査を継続し、結果をみていきたい」(住民課)とし、今年度予算に約70万円を計上した。

 鹿追町は16年度から、市街地周辺や農村部の道路沿いを中心にベイト散布をスタートし、散布数を変えながら効果を検証している。昨年度は6、8、10月に2000個ずつまき、前年度比で陽性合計は3.1%減少した。22年度も散布費用26万円を予算化していて、町は「町民や観光客の安全安心な環境づくりへ駆虫薬入り餌の散布は続けていきたい」としている。

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