ガイドの解説に耳を傾ける参加者（垣ノ島遺跡）

　道内外の観光関連事業者らが世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」を構成する道内６遺跡を巡るモニターツアーが１２、１３の両日、函館市内などで行われた。参加者は、新たな観光需要の起爆剤として期待が高まる遺跡群の展示・ガイド内容を熱心にチェックしていた。

　北海道観光振興機構（札幌市）の主催。縄文遺跡群関連の旅行商品の販売と集客につなげることを目的に、北海道中央バス（同）など道内と東京の旅行会社１１社で企画商品造成を担当する２４人が参加した。

　一行はバスで札幌を出発。初日の１２日は、キウス周堤墓（千歳市）、北黄金貝塚（伊達市）、入江・高砂貝塚（胆振管内洞爺湖町）を巡った後に道南入りした。

　最終日の１３日は、函館市内の史跡垣ノ島遺跡と市縄文文化交流センター、史跡大船遺跡の順に見学。垣ノ島・大船両遺跡ではガイドによる解説に耳を傾け、同センターでは道内唯一の国宝・中空土偶などの展示に目を凝らしていた。

　近畿日本ツーリスト（東京都）北海道仕入営業センターに勤務する関山友里子さん（２５）は「縄文遺跡を実際に初めて目にして、不思議で新鮮な感じを覚えた。『非日常感』を生かした商品開発を検討したい」と話していた。