サケ漁の安全を願い アイヌ協会 「ペッカムイノミ」 白老
白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)は24日、白老町のウヨロ川と白老川河口の河川敷で、サケの豊漁とサケ漁の安全を願う伝統儀式「ペッカムイノミ」を執り行った。「河口をつかさどる神」などを祭る祭壇を河川敷に設け、会員ら約15人が祈りをささげた。
儀式は明治以降の同化政策で途絶えたが、アシリチェプノミ(初サケの祈り)が1982年に札幌市で100年ぶりに復活し、白老では89年から毎年ペッカムイノミが行われている。同協会の主催では2008年と20、22、23年に実施し、今年で5回目。
台風が近づく予報があったため、実施日を2日から同日に延期した。同協会伝承事業統括理事の新井田幹夫さん(72)が祭司を務め、会員のほか、同財団の若手職員も加わり、サケを供えたヌサ(祭壇)に祈りの言葉やトノト(酒)をささげた。
山丸理事長(75)は「若い人の力を借りながらアイヌ文化を未来に継承することは私たちの役目。(伝統儀式を通して)無事に漁を終え、1匹でも多くのサケが遡上(そじょう)してくれたら」と話した。
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