釧路総合振興局は２２日、大規模災害の発生を想定した「災害対策釧路地方本部指揮室訓練」を行い、参加者は有事における一連の流れを確認しながら、円滑な情報の伝達や共有について習熟を図った。

　同訓練は、４月の定期人事異動に伴う新体制下において、災害対応業務を円滑に遂行することなどを目的として毎年この時期に実施。指揮室の設置と運営、災害情報の収集、整理、伝達に加え、関係機関との情報共有、連携強化を図る訓練を行っている。

　この日の訓練には、同振興局や関係機関の職員らを含め約５０人が参加。厳冬期に十勝沖で震度６強の巨大地震が発生し、最大２１㍍の津波が押し寄せ、各地で大きな被害が発生しているとの想定で行った。

　参加者は、午前８時４５分ごろから庁舎内の会議室にパソコンや電話、モニターなどを持ち込み、手順を確認しながら指揮室を設置。その後、指揮室には想定された各地の被害情報が続々と寄せられ、職員が情報を集約しながらパソコンに入力していった。

　室内に設置した大型モニターには、パソコンに入力された被害状況や救援情報、対応履歴が表示され、参加者はモニターを確認しながら状況を整理したほか、職員がマイクを使って現状を報告するなど、本番さながらの緊迫した雰囲気で訓練が行われた。

　終了後、土岐倫功副局長が「本日の訓練の成果を生かし、災害発生時には迅速に対応できるようにしてほしい」と講評。危機対策室の今北智一主幹は「訓練を通じて得た情報をしっかり共有し、有事に備えることを心掛けてほしい」と話していた。

訓練では、集約した情報の扱い方などについても確認した