ＡＣＰを活用した指導を紹介する林さん

　第40回浦河町スポーツ少年団母集団・指導者研修会は16日、浦河町勤労青少年ホームなどで開かれ、アクティブ・チャイルド・プログラム（ＡＣＰ）を活用した指導について学んだ。

　町スポーツ少年団本部（坂井優司本部長）と町スポーツ少年団指導者協議会（柵山和宏委員長）が主催し、スポーツ少年団の母集団、指導者ら16人が参加した。講師は札幌国際大短期大学部幼児教育保育学科准教授の林二士さん。

　林さんは、団活動がより楽しく充実するための取り組みについて、ＡＣＰを活用した指導を紹介。

実技のプログラムに熱中する母親や指導者ら

　ＡＣＰは、子どもが発達段階に応じて身につけておくことが望ましい動きを習得する運動プログラムで、元気な子どもを育むため、「多様な動き・さまざまな遊び」「楽しく体を動かす」「発達の特性に応じた遊び」を毎日合計60分以上行うことをポイントとして挙げ、「子どもの成長に合わせた指導を行ない、子どものやる気を引き出すには、一人ひとりの動きの上達を見極めて、その都度できるようになった点や成長した点を認める言葉かけが重要」とした。

　さらに、①自分はできる②努力すればできるようになる③指導者や仲間から受け入れられている―という自信からなる運動有能感を示し、「指導方法や指導者によって子どもの運動有能感の形成を著しく阻害することもあるため、子どもの指導には細心の注意が必要」と説いた。

　最後に、「段階を踏んで子どもは成長していくため、指導者は補助的な役割を果たすようにする。分かりやすい目標を示すことが、子どもが工夫して動かせる環境をつくること」と結んだ。

　休憩を挟んで勤労者体育センターで実技。ボールやロープ、新聞紙などを使ったＡＣＰの楽しいプログラムに熱中。体験を通じて、子どもたちへの好奇心や面白さによる動機付けの大切さを学んだ。