北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

釧路新聞

ワイルズ選手、町民と交流【標茶】

 【標茶】アイスホッケープロチーム「北海道ワイルズ」とのスポーツ交流会が28日、町野外アリーナなどで初めて開かれた。同チームは前日の27日、来季から釧路を離れ、東京へ拠点を移す方針を示したが、町との包括連携協定は継続する。選手たちは、町民らと交流試合などを楽しみ、互いに変わらぬ交流を約束した。

 同交流会はしべちゃ北海道ワイルズの会(佐藤敏晴会長)主催。ワイルズの選手は日本代表合宿に参加している3人を除く17人が参加した。この日、同アリーナでは町教委主催の第29回町アイスストッカー大会も行われ、ワイルズも4チームに分かれて参戦した。

 その後、小学生の部と中、高、大、一般の部でアイスホッケーの交流試合を実施。氷上では小学生7人に対し、ワイルズは3人とするなどのハンディー戦を行い、地元選手たちはプロ相手に腕を試した。釧路町発祥の長靴アイスホッケーの試合も行い、小中学生、高校生、大人の3チームがワイルズに挑戦した。最後は隣接する武道館でサイン会と記念撮影を行い、交流した。

 釧路市出身でひがし北海道クレインズ時代から、来町している齊藤大知選手(26)は「標茶は夏の合宿中にアイシングで入ろうとしたプールがぬるいと、すぐに冷やしてくれたりと柔軟に対応してくれる最高の場所」と感謝。この日の交流でも「顔見知りの子供たちの成長を感じられて楽しかった」と笑顔で話した。

 標茶高校1年の石田未来さんは「大好きな松金健太選手に会えて、集合写真で右隣に来てくれてとてもうれしかった。北海道で活動してほしかったが、東京でも頑張ってほしい」とにっこり。息子2人が交流試合でプレーした大和田貴行さん(37)は「標茶は子供のアイスホッケー人口が少ないので、こういう機会はありがたい。氷都釧路からプロチームがなくなるのが残念」と話していた。

小学生と長靴アイスホッケーで対戦するDF松金選手(右から2人目)ら

離釧、受け止めさまざま

 ◯…ワイルズが離釧を伝えた記者会見から一夜明けた28日、選手、関係者の受け止めはさまざま。

 標茶町での交流イベントに臨んだ、北海道ワイルズの岡本博司代表は「来季は標茶での夏合宿が決まっているし、冬も交流会があれば必ず伺う。さらに恩返ししていきたい」と約束。佐藤吉彦町長は「東京への移転発表から一夜明けての交流会ということで心配していたが、元気な姿を見られてうれしい。移転は本当に残念だが、合宿などチームの来町をこれからも受け入れるので、思い切って活躍してほしい」と激励した。

 一方、釧路アイスホッケー連盟の本川敬一副会長は、ワイルズの来季の方針を報道で知ったとし「アジアリーグ加盟に向けた推薦を出していたので、釧路を離れて東京に移るという計画を含めて残念でならない。釧路での新たなトップチームの立ち上げに向けて、地元関係者と協議していく」と言及。ひがし北海道クレインズを後方支援するボランティア組織を担った「鶴援隊」の寺山博道代表は「ワイルズがやってきて何も残らなかったどころか、アイスホッケーやアジアリーグ、釧路市に対するネガティブなイメージだけが残った。居なくなるなら、誰かを悪者にするのではなく、きれいに立ち去ってほしかった」と話した。

 今後は、ワイルズに所属する選手の動向が焦点となる。ワイルズでのプレーを続けるのか、ほかのアジアリーグ加盟チームに入団するのか、釧路での立ち上げを目指す新チームに参画するのか、はたまた、現役引退か。進路の選択が迫られているが、齊藤選手(26)は、ワイルズとの契約は今年3月までとした上で「東京に行くかは、まだ未定。チームがなくなった釧路が、今後どうなるかが気になる」と語った。

関連記事

十勝毎日新聞

帯広の森50年 後世へ シンボルツリーを植樹【帯広】

 「帯広の森」の造成開始から50周年を迎え、記念植樹と森づくりの集いが19日、市内の帯広の森で行われた。市民ら約100人が見守る中、米沢則寿市長や歴代市長らは新たなシンボルツリーとなるハルニレの...

十勝毎日新聞

サクラマス稚魚放流 旭浜漁港で養殖試験 若手研究会【大樹】

 大樹漁協(神山久典組合長)と漁協所属の若手漁業者らによる研究会(高橋良典会長)は17日、大樹町内の旭浜漁港で、養殖試験用のサクラマスの稚魚を放流した。過去4年は、しけや赤潮の影響もあり出荷に至...

十勝毎日新聞

林業土木協会60周年を祝う 記念式典【帯広】

 帯広林業土木協会(萩原一利会長、26社)の創立60周年記念式典が17日、帯広市内のホテル日航ノースランド帯広で開かれた。  同協会は1964年、会員31社で任意団体「帯広林工会」として設立。...

函館新聞

「函館の豊かな食に感動」 函館ロケ映画「おいしい給食」市原隼人さんが舞台..

 函館を舞台とした映画「おいしい給食 Road to イカメシ」(Ⓒ2024「おいしい給食」製作委員会、AMGエンタテインメント配給)が24日から新宿ピカデリーほかで全国公開されるに先立ち、先行上...

函館新聞

最後の土方コンテスト 東京の平野さんが優勝【函館】

 戊辰戦争の舞台となった五稜郭の歴史を後世に伝える「第55回箱館五稜郭祭」(協賛会主催)が18日、開幕した。初日は箱館戦争で命を落とした志士たちをしのぶ碑前祭が市内4カ所で行われたほか、今年で最...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス