【別海】第９６回選抜高校野球大会（３月１８日開幕、阪神甲子園球場）の出場校決定から一夜明けた２７日、春夏通じて初の甲子園切符を手にした別海ナインは、グラウンド内のビニールハウスや屋内練習場として使用している町コミュニティセンターで、普段通り体を動かした。聖地で別海旋風を巻き起こすべく、前日の喜びから気持ちを切り替え、汗を流した。

　練習前に島影隆啓監督は「選ばれてゴールではない。たとえ相手が大阪桐蔭だろうが、星稜だろうが、広陵だろうが、はっきりいってどことやっても強いけど、そこに勝たなければいけない」とし「本気で勝ちにいくつもりでやる。その分練習は厳しくなるが覚悟を持ってやって。ハウスや室内で練習するときは観客何万人の甲子園だと思って練習すること」と選手たちに投げ掛けた。

　午前中はストレッチから始まり、雪上でのランニングや足腰強化のトレーニング、ビニールハウス内でタイヤ押しなどを実施。午後は投手陣と野手陣の二手に分かれ、ビニールハウスと町コミュニティセンターでそれぞれ練習した。

　エースとして活躍が期待される堺暖貴選手（２年）は「きのうはまだ漠然としていたが、『やっていかなきゃ』という気持ちになった」と気を引き締める。昨秋の全道大会準決勝で敗れた北海戦を教訓に、この冬は、体力と精神力両方をトレーニングで向上させたほか、投球フォームでも体重移動の意識を変えるなど、磨きを掛けてきたという。「甲子園という最高の舞台でも、いつも通りのピッチングを心掛ける」と意気込んだ。

　２月１、２日には札幌市にある北海道日本ハムファイターズの屋内施設で練習、同月１７～２５日は鹿児島県で合宿、３月には関東遠征の予定も組まれている。中道航太郎主将（同）は「町のサポートがあってこそできていることで、当たり前ではない。結果で恩返しできるように頑張っていく」と感謝を胸に飛躍を目指す。

　組み合わせ抽選は３月８日に行われる。

甲子園での活躍を目指し、真剣な表情で雪上を駆ける別海ナイン