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釧路新聞

ゲレンデけが人に備え スキー場で合同訓練【釧路市】

 釧路市西消防署阿寒湖温泉支署(工藤隆義支署長)は24日、国設阿寒湖畔スキー場「ウタラ」で、同スキー場パトロール隊と初めての合同訓練を実施した。署員11人とパトロール隊5人が参加し、ゲレンデでの救助活動に備えて連携を深めた。

 スキー滑走中のけがによる救急搬送は毎シーズン3件ほど発生しており、今シーズンもすでに1件の救急出動があった。滑走中は転倒や衝突による脊髄損傷などの重症事故が懸念されるが、ゲレンデ内での救急隊員とパトロール隊の共通した対応方法は定められていなかった。

 脊髄損傷はむやみにけが人の体を動かすと、体のまひなど予後の悪化につながりかねないため、パトロール隊と救急隊員で共通認識を持って事故発生に備えようと、合同で訓練を実施した。スキー場での訓練に先立ち、パトロール隊員は脊髄損傷の症状や対処について3回にわたる研修を受けた。

 訓練は同スキー場のゲレンデ中腹で、スキー客の男性2人が衝突したという想定で行われた。うち1人は四肢のしびれと脱力感を訴え、脊髄損傷の恐れがあるとしてパトロール隊が消防に救急出動を要請。救急隊員がスノーモービルで現場に駆け付け、パトロール隊員と協力し、けが人を「バックボード」という板の上に体が動かないように固定。救急車の待つ麓へは、けが人を「アキヤボート」というそりに乗せ、2人がかりで搬送した。

 訓練を計画した同支署第1警備救急担当の清田拓也専門員は「普段関わりのない外部機関と合同訓練することで、阿寒湖畔地域の防災力を高められた。これまでこのスキー場で重傷事故は起きていないが、発生時には訓練の成果を生かし協力して対処したい」。同スキー場副所長でパトロール隊長の小林道之さんは「本格的な訓練は初めてで貴重な機会になった。スキーやスノーボードの大会も多く開かれるので、最悪の事態も考えられる。日ごろからゲレンデの安全管理を徹底し、事故発生時は消防と連携し対処したい」と話していた。

協力してけが人をアキヤボートに載せるパトロール隊と救急隊員

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