市長査定に臨む大泉市長（中央）。左は田畑浩文副市長、右は佐藤聖智子副市長

　函館市の２０２４年度予算編成で、大泉潤市長による査定が２２日に始まった。市長は、市の喫緊の課題となる人口減少対策を重点に挙げ「未来への投資」として子ども・子育て施策を強化する考えを示すとともに、限られた予算を課題解決に向け重点的に配分すると強調した。２９日まで。

　大泉市長にとって１期目の初の本格予算。査定開始に当たり、市長は「財政は非常に厳しい。ただ、そういう中でもめりはりを付け、市民生活の幸福度の向上に役立つ予算編成をしたい」とした上で「安心できる暮らしを実現するため、最初の本格予算でしっかり検討したい」と述べた。

　また、「人口減対策は何か一つで解決できるものではない。暮らしの安心を支える総合的な配慮が必要になる。一方で、子ども、教育といった未来への投資が欠かせない」と力を込めた。財政調整基金について「上積みが十分にあるという認識ではない。財政規律を守りながら、待ったなしの課題が多いので、めりはりをきかせて（予算を）付けるところは付けると考えている」とした。

　市長は、公約に掲げた新小学１年生への入学祝い金１０万円支給や、第２子以降の保育料無償化、公立はこだて未来大の授業料無償化拡大、高齢者交通料金助成の拡充などを新年度予算に盛り込む方針。

　新年度予算案は２月７日に発表、同２２日開会予定の市議会第１回定例会に提出する。