修了証を受け取った小学生たち

　なよろ市立天文台「きたすばる」（村上恭彦台長）の「小学生による小惑星発見プロジェクト」修了式が３日、同天文台で行われた。本年度は未知の天体を発見し、国際天文連合小惑星センターへの報告書も作成。今後、小惑星として認められるか、結果待ちとなる。

　同プロジェクトは、２０１１年度からスタートし、本年度で13年目。同天文台所有の望遠鏡とカメラで夜空を撮影し、職員たちと解析しながら、小学生の手で未知の小惑星発見を目指そう―と企画。毎年、名寄市内の小学５、６年生を対象に実施している。

　８人が参加し、10月１日の講習・説明会に続いて、６、13、20、27、11月３日の毎週金曜日、10月７、14、21、28、11月４日の毎週土曜日のチームに分かれて、午後８時から10時にかけて観測と解析を行ってきた。

　本年度は、新たな小惑星候補天体となり得る未知の天体３個を発見することができ、同プロジェクトでは初の発見となった。

　天体の明るさは23等級から24等級程度と暗く、肉眼では見えないものだが、同天文台所有の８・２ｍ「すばる望遠鏡」で観測し、ＣＣＤカメラで撮影した。

　同天文台によると、以前に見つけられていない天体であることは確定しており、同プロジェクト開始13年目にして、最も小惑星発見に一歩近づいた。

　新たな小惑星候補天体を発見したことから、国際天文学連合小惑星センター向けに報告書を作成しており、今後は同センターで観測や解析を行い、正式な小惑星として認められるかどうか、結果待ちとなる。