さんま祭りをＰＲするＪＲ根室駅

　【根室】ＪＲ根室駅が祭り盛り上げに一役買っている。新型コロナウイルスの感染法上の位置付けが変更となった今年、４年ぶりに復活する地域の祭りをアピールしようと取り組んでいるもので、現在は来月７、８日に開催予定の「第３１回根室さんま祭り」をアピール中だ。また初の利用客参加型の人気投票も実施するなど、駅員のアイデアで街と花咲線を盛り上げている。

　有人駅としては最東端の根室駅。ホームに降り立つと「ようこそ根室へ」の看板が出迎える。「行事・見どころ」のスペースにはさっそく開催日と「根室さんま祭り」の文字が。改札を抜けて駅舎に入ると、目に飛び込んでくるのが駅舎の大黒柱から下がる「根室さんま祭り」の垂れ幕。

　天井からは祭り名の入ったフラッグが１４枚、待合スペースに腰掛けるとさんま祭りのポスターに職員手作りの飾り付け。そこには市から提供を受けた写真と祭りを深掘りした情報コーナーもある。このほかにも案内板があり、嫌でも「根室さんま祭り」の文字が目に入る仕掛けだ。

　この取り組みは、新型コロナ開けで祭りが復活することから、同駅として初めて取り組んだもので「金刀比羅神社例大祭」「根室かに祭り」に続く第３弾となる。

　根室駅の齋藤良太助役は「日帰り客が多い傾向にあるので祭りに立ち寄るきっかけとなり、今回だめでも『来年来てみよう』と思ってもらえたら。地域の一員として地元の祭りを盛り上げたい」と話す。

　このほか歴代駅員が作り上げてきた「花咲線観光マップ」。今年８月、新たに登場したのが花咲線車窓人気投票。ＪＲ北海道が車窓からの景観を売りにしている花咲線の一部に指定席を設けたこともあり、駅員が「厚岸─門静間」「茶内─厚岸間」「落石─別当賀間」の車窓三選を設定した。

　利用客参加型の企画は初めてだとし、マップ横のシールをお気に入りの車窓に張る仕掛け。２２日現在、厚岸門静間が９票、 茶内厚岸間が２１票、落石別当賀間が１８票となっている。