約9㍍の屏風絵や日本画など 画家・水野剛志さん 「消えゆく山の記憶」【様似】

様似町で日本画展を開いている水野さん(右)
【様似】町教委と町アポイ岳ジオパーク推進協議会主催の水野剛志日本画展「消えゆく山の記憶」が、16日から町中央公民館で始まった。入場無料、24日まで。
空知管内三笠市在住の水野さん(46)は高校の美術の非常勤講師をしながら活動する日本画家。現在、地球温暖化で高山植物が消えていく恐れがあると言われ、「未来のために温暖化を止めたい」「日本画作品として未来に残したい」「希少な高山植物を愛し大切に守り続けている人たちに届けたい」との思いから、今回の個展では制作期間2年を費やした約9㍍のアポイ岳の屏風絵、高山植物の日本画37点、スケッチ42点を展示。様似町での個展は2019年以来4年ぶり3回目となる。
会場では約6年間、アポイ岳や道内各地の山を登って写真に収めた高山植物「ヒダカソウ」や「アポイアズマギク」「ミヤマウズラ」「アポイクワガタ」などアポイ岳のほか、礼文岳の「レブンコザクラ」、夕張岳の「ユウバリソウ」などのスケッチを並べ、そのスケッチをもとに描いた日本画を展示。半分以上がアポイ岳のもの。中にはベルベット生地を背景に置き、より日本画の背景が引き立たせながら作品一つひとつを枠に入れて、高山植物を保護しているイメージを出した工夫もされた作品16点もある。
高山植物の魅力について水野さんは「登山しないと見れない。小さくて素朴なもので、ここでしか見れないのに、さらになかなか見つけづらい種もあって、その特別感が好き」と話し、「これだけの量の高山植物を描いている人は少ない。作品として見る機会もあまり無いと思うので、ぜひ多くの人に見てもらいたい」と来場をPRした。
作品の一部は販売も行っている。購入希望者は会場入り口の受け付けか町教委、または土・日に在廊している水野さんへ。詳しくは会場の価格表を参考。展示が終わり次第受け取ることができる。
24日まで。時間は午前9時~午後5時(最終日は午後3時)まで。月曜日休館。
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