【根室】サンマ棒受け網漁の主力となる大型船（１００㌧以上）１隻が２５日、花咲港に帰港し、１・９㌧を水揚げした。この日は小型（１０㌧以上２０㌧未満）、中型（２０㌧以上１００㌧未満）合わせて８隻も帰港し、計９隻が４４・６㌧を揚げた。午前７時の競りでは高値（１㌔当たり）４２１円とほぼ落ち着いたことから、市内の鮮魚店では初物サンマとして１匹１５０円前後で販売された。

　全国さんま棒受け網漁業協同組合（本部・東京、略称・全さんま）によると、主力の大型船は全国で４８隻が着漁を予定している。この日、花咲港に水揚げした大型船は、岩手県大船渡の鎌田水産所属「第２１三笠丸」（１９９㌧）。予定より早めの帰港となったため、水揚げはわずか１・９㌧にとどまった。

　漁は根室から東南東へ約１２００㌔沖合だとし、同船の甲板員（２６）は「サンマが全然いない。いても小さくて細い。今度はたくさん取れるよう頑張りたい」と休息後、再び漁場へ向かった。小型、中型の８隻は４２・７㌧を揚げた。水揚げされたサンマは１００㌘サイズが中心。ばら積みの競り値は午前７時で１㌔当たり４２１～３２４円、同９時の競りは３４６～２３８円。発泡ケースは１４０㌘サイズに３０２４円の値が付いた。

　小型船の初水揚げ時（１９日）は１㌔当たり１４万４００円。１匹当たりに換算すると約１万６８００円で根室市内には出回らなかったが、この日は「初さんま」の看板とともに１匹１５０円前後で販売されていた。

　主力の大型船は２６日にも花咲港に７隻が帰港を予定している。

２５日には大型船１隻が水揚げを行った（午前８時すぎ、花咲港）