サメの可能性考える ガスバリが道南食材の勉強会【函館】
渡島総合振興局と道南の料理人集団「クラブ・ガストロノミー・バリアドス」(ガスバリ、深谷宏治代表)は22日、今年度第1回の道南食材の勉強会を函館短大付設調理製菓専門学校で開いた。未利用魚のサメをテーマに食材としての活用を考えた。
ガスバリのメンバーをはじめ、渡島、桧山管内の料理人ら14人が参加。サメの研究を専門とする北大の仲谷一宏名誉教授は2018年に同校で実施したサメの食味試験の結果を紹介。津軽海峡で捕れるアブラツノザメ、ホシザメ、ネズミザメ、ヨシキリザメの4種と白身魚(ヒラメ)を揚げ調理で食べ比べ「味、食感、匂いともにヒラメに劣らない評価が得られた」とした。
サメ類をメインに水産物加工、卸売を手掛ける田向商店(青森市)の田向常城代表は国内外のサメ料理を紹介。本州では刺身や煮付け、海外では英国料理・フィッシュアンドチップスなどさまざま用いられていることに触れ「サメは小骨がなく、身も柔らかい。淡白な味で自由に味付けができる」とし、調理前の処理として「水や酢水にさらすことで臭みを取ることができる」とした。また、同校の吉田徹教頭が調理した、アブラツノザメのハラスを燻製したドイツ料理・シラーロッケンなどの試食もあった。
勉強会は道南食材のブランド化に向け、磨き上げや魅力発信を進める振興局の「食彩王国南北海道スパイラルアップ事業」の一環。勉強会は今年度3回程度予定している。
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