十数年ぶりに復活した合同演奏

【新冠】日高管内の中学、高校の吹奏楽部や一般の吹奏楽団が一堂に会し行われる吹奏楽の祭典「第44回日高管内吹奏楽祭」が20日、新冠町レ・コード館の町民ホールで行われた。18団体から約３００人が参加し、互いの吹奏楽の演奏や鑑賞で交流を深めていた。

　吹奏楽の技術向上と地域の音楽文化の発展に寄与するとともに、管内の吹奏楽団の交流と親睦の場として長年続く演奏会。主催は日胆地区吹奏楽連盟日高支部。日高管内文化団体連絡協議会が共催し、日高教育局、新冠町教委、日高報知新聞社などが後援。

　新型コロナウイルスの影響で昨年は入場制限などを設けて３年ぶりの開催となったが、今年は新型コロナウイルスの５類移行に伴い、入場制限を設けずに開催。会場には、吹奏楽部に所属する中学生、高校生の保護者のほか、吹奏楽ファンや地域住民など６７０人が訪れた。

　開会式で日胆地区吹奏楽連盟の中村紳一日高支部長は「コロナの影響もあり、吹奏楽部に人が集まらないという声を聞くことがある。吹奏楽の素晴らしい音楽を聴いて、会場に来てくれている小学生にも中学校に入ったらやってみたいと思ってもらえればうれしい。楽器は大人になっても、みんなとワイワイ演奏することを楽しむことができる。大人になっても生涯学習として続ることで、将来につながってほしい」とあいさつ。

　オープニングは、十数年ぶりに復活した合同演奏が行われ、高校生70人が「銀河鉄道９９９」、中学生１７０人が「マツケンサンバⅡ」をそれぞれ披露。大人数による迫力ある演奏に会場内は熱気で包まれた。

　このあと、平取高・富川高・もんべつ吹奏楽による合同演奏をはじめに、一般吹奏楽団、中学校吹奏楽部、高校吹奏楽部などそれぞれ２～３曲の楽曲を発表。大トリの浦河高校吹奏楽局が「ＰａｒａｄｉｓｅＨｓＮоＢｏｒｄｅｒ」を演奏し、参加者も訪れた聴衆も一体となって音楽を楽しみ、大盛況のうちに幕を閉じた。

　浦河高校吹奏楽局３年生の田中梨々華さんは「他校の吹奏楽部と合同演奏は初めてだったが、とても楽しく、貴重な経験となった」と笑顔を見せていた。