毛利教授が「保育日誌」読み解く 「函館学」講座【函館】

戦時下の幼児教育を解説する毛利教授
函館市内の高等教育機関でつくるキャンパス・コンソーシアム函館の合同公開講座「函館学2023」の講義が19日、函館大谷短期大学で開かれた。同短大こども学科の毛利悦子教授が、1943(昭和18)年度の市立函館幼稚園(旭町)の「保育日誌」を読み解き、戦時下の幼児教育を解説した。
保育日誌は43年度のものしか残っておらず、2002年から同園の園長を務めた毛利教授が研究を続けている。
日誌が書かれた当時の同園は、園児45人のクラスが4つあった。毛利教授は戦時下の特徴的な内容を拾い出し、「運動、遊戯、唱歌」の保育項目では「進め小国民」「欲しがりません勝つまでは」といった曲が歌われ、「手技・手工」(図画工作)では折り紙で戦艦などを作っていたことを紹介した。
太平洋戦争開戦(1941年)の日にあたる12月8日の記述に関し、「指導があったのかは判然としないが、4月ごろの雰囲気や表現とは違い、厳しい時局を反映したものに変わった」と指摘した。
また、「子どもが言うことを聞いてくれない」という記述に先生方への共感を示し、「今と変わらない子どもたちの様子を知ることができる」とした。防空壕への退避訓練や防空演習の感想も記されており、「先生方は園児の命を守るため真摯(しんし)に努力していたことが分かる」と語った。
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