釧路公立大学３年の阿部拓人さん（２０）が、釧路和商市場活性化に向けたまちおこしのアイデアコンテストを企画し、２１日からアイデアの募集を開始した。阿部さんは「『釧路は何もない』と思っている若者が何とかしようと主体的に取り組むきっかけになれば」と考えている。

　募集するテーマは、和商市場の空き店舗活用策とＳＮＳによるＰＲの２項目。優れたアイデアの提出者には同市場で使える金券を総額３万円分贈呈し、最優秀賞のアイデアは釧路和商協同組合と協力して実行する。募集期間は９月２１日までで、結果発表は１０月下旬。応募は、ラインの公式アカウントで受け付ける。

　阿部さんは青森県八戸市出身。まちおこしやマーケティングに興味があり、八戸の郷土料理せんべい汁を和商市場で販売したり、八戸で釧路グルメのイベントを１人で企画し、実行してきた。「何の実績もない大学生に多くの大人が力を貸してくれたことで実現できた。アイデアはあるけれど実行するのが難しいと考えている人の後押しをしたい」と話す。

　就職活動が始まるため、今回の企画が大学生としての活動の集大成。「和商市場に行ったことがない若者が足を運ぶきっかけにしたい」と、これまで企画に協力してくれた和商市場への恩返しの気持ちも込めている。

釧路和商市場で応募を呼び掛ける阿部さん