北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

苫小牧民報

苫小牧にスケボー競技用施設 工場を全面改修

苫小牧市沼ノ端の工場が、スケートボード競技用施設に生まれ変わった。工場を所有する建設機械の製造会社オノデラ製作所(本社・市ウトナイ北)が、厳しい練習環境で競技に励む子どもたちの親の願いを聞き、全面的に協力した。全天候型のスケートパークとして6月下旬に完成し、毎日のようにコースで汗を流す子どもたちの姿が見られる。

工場から生まれ変わったスケートボード競技用施設

 建物は木造平屋建て、延べ床面積約340平方メートル。街の風景を再現したストリート競技用施設で全長27メートル、幅7メートル。高さ1・5メートルほどの「アール」と呼ばれる湾曲した構造物を両端に配置し、中央には傾斜(バンク)や大小の手すり(レール)、縁石を設けた。

 市内在住の会社員山口誠さん(46)が競技に打ち込む息子2人と各地の大会を巡る中、本州の恵まれた練習環境を痛感。胆振管内には屋内施設がなく、屋外では雪や雨風などの制約も大きかった。大会前には札幌市内の練習場まで通わなければならず、「放課後に高速道路で子どもたちの送り迎えを1~2週間続けた」という。

 山口さんはある日、通勤途中にこの建物に気付き、「工場として使っていないようなので、思い切って相談してみよう」と3月下旬、同社に出向いた。息子たちや道内選手の頑張りのために練習場が必要だと訴える山口さんの熱意が、同社に届いた。

 同社は「子どもたちの夢をかなえるためなら」と工場内の備品を撤去した上で、スケートパークに必要な構造物も鋼材やベニア合板などで製作した。パークには決まった規格がなく、全日本級の大会が開催される各地の競技施設を見てきた山口さんの提案を参考に、最高のパークを目指した。

 施設名は「ピラニアパーク」。同社の主力商品である建設機械用品「ピラニアバケット」にちなんだ。「この場所からオリンピックのメダリストを」と期待を寄せる。管理は山口さんが担い、各地の大会で好成績を収める市外の選手も訪れる練習場所になっている。

 今月15日も、アールやバンクを果敢に乗りこなす子どもたちの姿があった。転んでもすぐに立ち上がり、何度も技に挑む。山口さんの次男零生君(10)は「雨の時でも練習できるので、うれしい」と笑顔。長男の翔生君(15)と共に全日本アマチュア選手権北海道予選の優勝経験があり、日本スケートボード協会公認のプロ資格を目指す。翔生君は「苫小牧に練習場所ができるとは思っていなかった。いい成績を残し、感謝の気持ちを伝えたい」と力を込めた。

関連記事

釧路新聞

アイホトップチーム再構築へ オール釧路で設立準備会【釧路市】

 釧路でアイスホッケートップチームを再構築しようと、地元経済人らが動き出した。新チーム設立準備会を早急に立ち上げ、釧路市や釧路商工会議所、釧路アイスホッケー連盟などと連携して、氷都・釧路からの...

釧路新聞

「ココア」おめでとう 釧路市動物園で誕生会【釧路市】

 釧路市動物園で仮死状態で生まれ、後ろ脚などに障害を持ちながらも元気に生きているアムールトラ、ココア(雌)の16歳の誕生会が19日、同園で行われた。全国からお祝いの花などプレゼントが届き、...

十勝毎日新聞

帯広の森50年 後世へ シンボルツリーを植樹【帯広】

 「帯広の森」の造成開始から50周年を迎え、記念植樹と森づくりの集いが19日、市内の帯広の森で行われた。市民ら約100人が見守る中、米沢則寿市長や歴代市長らは新たなシンボルツリーとなるハルニレの...

十勝毎日新聞

サクラマス稚魚放流 旭浜漁港で養殖試験 若手研究会【大樹】

 大樹漁協(神山久典組合長)と漁協所属の若手漁業者らによる研究会(高橋良典会長)は17日、大樹町内の旭浜漁港で、養殖試験用のサクラマスの稚魚を放流した。過去4年は、しけや赤潮の影響もあり出荷に至...

十勝毎日新聞

林業土木協会60周年を祝う 記念式典【帯広】

 帯広林業土木協会(萩原一利会長、26社)の創立60周年記念式典が17日、帯広市内のホテル日航ノースランド帯広で開かれた。  同協会は1964年、会員31社で任意団体「帯広林工会」として設立。...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス