村上台長から記念品を受けるリックスさんと、レナルドさん、成田さん（右から）

　名寄市立天文台「きたすばる」（村上恭彦台長）は７日、開館以来の延べ利用者が15万人を達成した。記念の入館者となったのはドイツ出身のジュリア・リックスさん（20）ら３人で、村上台長から記念品が贈られるなど、七夕の日に節目を祝った。

　同天文台は、名寄の美しい星空を全国発信する施設として２０１０年４月にオープン。光害の影響が少ない絶好の観測条件に加え、全天周に星空が広がるプラネタリウムが人気を集めている他、北海道大学が整備した太陽系の惑星観測用で世界最大級の「光学赤外反射望遠鏡」（口径１・６メートル）を備え、全国の天文学者や愛好家から注目を集めている。

　ジュリア・リックスさんと恋人のレナルド・ミュラーさん（20）、キャンピングカーで道内一周旅行を行っている埼玉県川越市在住の成田雄二さん（54）の３人。

　リックさんとミュラーさんは昨年11月にワーキングホリデーで日本へ。２週間前に北海道入り。函館、札幌、富良野、旭川と道内をヒッチハイクで旅を楽しみながら、農場でのボランティアを行うため、目的地のオホーツク管内小清水町を目指しているという。

　一方、成田さんは１カ月前に北海道入り。道の駅に置いている道内市町村のパンフレットを参考にし、観光を楽しみながら道内一周を行っているという。

　手に取った名寄のパンフレットに、名寄市立天文台のことが紹介されているのを見て、この日に名寄を訪問。立ち寄った道の駅なよろで、ヒッチハイクで旅をする２人と出会い意気投合。一緒に稚内を目指すこととし、その前にパンフレットにあった天文台を訪れたとのこと。

　村上台長からリックスさんに入館者15万人の認定証をはじめ、記念品として、ふうれん特産館の餅とおかきなどのセット、ひまわり工房「北の耀き」の「一番搾りひまわりオイルドレッシング」、天文台グッズなどをプレゼント。また、成田さんには同天文台の年間パスポートが贈られた。