協定書などを手に石垣市長、佐藤町長、蝦名市長、岩元会長、松本町長、大石村長（左から）

　釧路市と浜中町、標茶町、鶴居村、根室市の釧路、根室管内５市町村は２３日、釧路市役所防災庁舎で、リサイクル事業を展開するＪＥＰＬＡＮ（本社川崎市、高尾正樹社長）と「地域循環共生圏推進に関する包括連携協定」を締結し、地域環境の保全や循環型社会の実現に向けて連携することを確認した。

　同社はケミカルリサイクルと呼ばれる独自技術を活用、回収したペットボトルを分子レベルで分解し、新たなペットボトルを生み出す「ボトルｔｏボトル」事業を展開。地域資源の循環や二酸化炭素排出の削減などに注目が集まっており、全国の自治体と協定を締結している。

　釧路市は２０２２年３月、道内自治体では初めて包括連携協定を締結し、市で回収したペットボトルを同社の工場に送っていた。協定締結を機に、蝦名大也市長が連携を呼び掛けたことで包括連携協定が実現。今回協定を締結した自治体のペットボトル（年間約１１００㌧）は、今後同社の工場に送られる。

　合同調印式には、同社の岩元美智彦会長をはじめ、松本博浜中町長、佐藤吉彦標茶町長、大石正行鶴居村長、石垣雅敏根室市長、蝦名市長が出席し、それぞれ協定書に署名した。

　協定の締結に岩元会長は「ケミカルリサイクルは新たな石油が使われることのない平和のリサイクル。道東地域でスタートできることは本当にありがたい」と感謝。協定の立会人となった蝦名市長は「釧路市だけではなく、他の地域と連携して進めていきたいとの思いが実現した。この素晴らしい取り組みを今後も加速させていきたい」と話していた。