子実トウモロコシ現状学ぶ 輸入濃厚飼料の代替【北斗】
【北斗】渡島総合振興局は16日、市農業振興センターで今年度の渡島スマート農業推進セミナーを開いた。65人が、新たな輪作作物として注目される子実トウモロコシの産地化の現状などを学んだ。
北海道子実コーン組合(空知管内長沼町)の新発田修治事務局長が「北海道での子実トウモロコシの現状と渡島産への期待」と題し基調講演。組合は子実トウモロコシ国内生産の定着を目指し、2015年に発足した。
新発田さんは、価格が高騰する輸入濃厚飼料の代替や、飼料自給率の向上、耕地の効率利用に向け、国内で子実トウモロコシの生産が拡大していると強調。「生産者にロマンがあるのが重要な要素になる」と話した。渡島、桧山管内は厚沢部町、知内町、七飯町で計141ヘクタール(2022年)の作付けがあり、全道は898ヘクタール。
渡島では労働力不足、連作障害、米価低迷への対応、若い農業者にワクワク感を与えるものだとし「選択肢として子実トウモロコシがある。今後、生産が拡大してほしい」と期待を込めた。
農水省が食料・農業・農村基本法の見直し作業を進めており「子実トウモロコシ栽培に対する支援策が出てくるのではないか」とした。
このほか、水稲を畑作に組み込んで輪作する「空知型輪作」に取り組む新田農場(岩見沢市)の新田慎太郎代表が講演した。また、渡島農業改良普及センターが「持続可能な『渡島型輪作』の確立による水田フル活用」など3課題を情報提供した。
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