手作りの地図を手にする年長児

　はこだて元町認定こども園（弥生町、岡田亜希子園長）の年長児１７人が、函館市西部地区の地図を手作りした。地域を散歩しながら坂道の名前や場所などを調べ、情報や写真をまとめた。来年度は、新しい年長児が地図を引き継ぎ、さらに新たな情報を書き加えていく。

　同園は昨年４月、社会福祉法人函館共愛会（近江茂樹理事長）が運営する駒止認定こども園（船見町）と谷地頭認定こども園（谷地頭町）が統合して新設。０歳児から６歳児まで７０人が利用している。

　冬季を除き、天気の良い日はほぼ毎日、地域を散歩するうち、園児が坂の存在や名前に興味を示したことから、まちをもっと知ってもらおうと昨年９月に地図作りをスタート。年長児１７人が中心となり、案内柱を頼りに青柳坂から魚見坂まで、西部地区に１９ある坂の場所や名前を徒歩で調べていった。

　先生が線を引いて準備した紙に園児が色を塗り、説明書きや写真を貼付。学校や郵便局などの場所も書き入れ、約４カ月かけて模造紙４枚を貼り合わせた縦１メートル、横３メートルほどの地図を作り上げた。

　地図は、玄関に貼って保護者らにも披露した。横山慧人ちゃん（６）は「見つけるのが大変だったので、あさり坂が一番心に残っている。（地図を）たくさんの人に知ってほしい」と完成を喜んでいる。

　今後は、新年長児が引き継ぎ、新たな情報を加えていく計画。岡田園長は「元町には歴史と特色があり、まだまだ調べることがいっぱいありそう。来年度以降にもつないでいけたら」と話している。