硫黄山のツアーで活火山の迫力を楽しむ参加者（てしかがえこまち推進協議会提供）

　【弟子屈】環境省は第１８回エコツーリズム大賞に、てしかがえこまち推進協議会と摩周湖観光協会が選ばれたと発表した。エコツーリズムは地域にある自然や文化、歴史を体験し、学ぶことを目的とした旅行スタイル。弟子屈町は２０１６年に「てしかがスタイルのエコツーリズム推進全体構想」が道内で初めて環境省の認定を受けるなど、先進地として注目されている。

　同賞は、地域や事業者の優れた取り組みを表彰するため０５年に設けられ、今回は全国から１９件の応募があった中から、大賞１件、優秀賞４件、特別賞２件、パートナーシップ賞１件が選ばれた。

　同協議会は町民主体で観光を基軸としたまちづくりを進める団体で、八つの部会のうちエコツーリズム推進部会が地域資源を活用したエコツーリズムを進めている。その一環で企画したのが、入山規制していた硫黄山（アトサヌプリ）の噴気孔を特定自然観光資源に指定し、認定ガイドとともに噴煙を間近に感じてもらうツアー。同省では、「利用者に特別な体験を提供するための資源の活用と管理の先進事例」と高く評価している。

　同部会の藤原仁部長は「弟子屈と川湯の素晴らしい自然を活用した、みんなで作り上げたツアー。末永く続けていきたい」と喜びを表している。

　なお、パートナーシップ賞を受賞した東急の「ザ・ロイヤル・エクスプレス」とＪＲ北海道は、鉄道で道内を巡りながら釧路川源流のカヌー体験などを組み合わせた商品を企画した。