総合格闘技プロデビューへ 登別出身・中里選手、全国総体柔道3位【登別】
「勝ち方にこだわりたい」
登別市出身の中里俠斗選手(長野・佐久長聖高3年)が、2月26日に東京で行われる総合格闘技の大会「Fighting NEXUS」でプロデビューする。これまで柔道の世界で活躍してきたが、新たな道へ進む。
昨年11月に札幌市で開かれた、優勝者にプロの称号が与えられる総合格闘技の大会「Nexus SPROUT North」を見事に制覇。プロデビューを勝ち取った。
「自分にとっての就職活動」と挑んだ試合だった。積極的に前に出た。1回戦を判定で勝利すると、優勝が決まる2回戦では「負けたら終わり、勝てば次につながるという状況は柔道でもよくあった」と恐れず、打撃を繰り返した。
これまで柔道一筋で歩んできた。競技との出会いは4歳の時。登別の誠有館有櫛道場の門を叩いた。小学3年の時、「強くなりたい一心」で親元を離れて寮生活を始め、小学5年で全国8強入り。指導者に声をかけられ進学した神戸市・夙川(しゅくがわ)中では全国体育大会でベスト8。佐久長聖高では全国総体ラストイヤーで3位に輝いた。
柔道の強豪大学から誘いが複数あったものの、全て断った。「柔道ではスポーツの楽しさや一生懸命やることの大切さを学んだ」。一方で「新しい挑戦がしたかった。小さい時から全国上位で戦わせてもらったおかげで見切りを付けられました」とすっきりとした表情を見せた。
引退後は、登別の総合格闘技「室蘭 棚田道場」でプロ格闘家・棚田直樹さんから指導を受け、腕を磨いた。
今後も競技に打ち込むべく、親元を離れ札幌の総合格闘技ジム「P.O.D.」で高みを目指す。“若武者”を預かる山本喧一会長は「まさに逸材」と太鼓判。「柔道で修羅場を体験しているだけあり、とにかく気持ちが強い」と評価する。
これから開く新たな世界。「ずっと親元を離れ好きなことに打ち込んできた。活躍して親孝行したい」。笑顔を見せながらも「プロとして見ている人に楽しんでもらえるよう、勝ち方にもこだわりたい」と力を込めた。
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