広域ごみ処理施設着々 メルトタワー隣接、来秋にも供用開始【室蘭】
西胆振2市3町のごみを処理する新中間ごみ処理施設の建設工事が着々と進められている。新施設は燃焼温度を850度にし、ダイオキシンの発生を抑制する点が特長。工事の進ちょく率は約2割となった。現在は2024年10月の供用開始を目指し、ごみを貯留するピットの地下工事などが進められている。
新施設は老朽化やダイオキシン抑制を目的に更新される。ごみピットを二段式に変更し、クレーンでごみをかき回すことで燃焼の均一化を図る仕様となっている。ランプウエーを廃止し、搬入車両の利便性向上を図る。浸水被害防止のため、工場棟をかさ上げして建設。ストーカ式焼却炉を採用し安定的な焼却によりダイオキシンを排出基準値以下に抑える設計となっている。
構造は鉄骨鉄筋コンクリート造り地上5階建て。現在処理を行う西胆振地域廃棄物広域処理施設・メルトタワー21(室蘭市石川町)の隣接地に建設している。延べ床面積は約1万800平方メートルで、現施設と比べ約千平方メートル縮小された。総事業費は約214億円。
建設工事は22年3月に着工。これまでに杭(くい)や鉄筋、基礎工事が行われてきた。プラント工事では不燃ごみと粗大ごみを細かく破砕する高速回転破砕機を設置。地下部分の可燃ごみをためるピットの工事では約10メートルを掘削した。貯留容量は4500立方メートルで現施設と同程度の見込み。今後は、地上部分のコンクリート打設や鉄骨工事、焼却炉の工事などに取り組む。
西いぶり広域連合によると、現施設の解体は25年度になるという。跡地利用については白紙とした上で「ストックヤードや災害廃棄物の仮置き場としの利用についても検討している」とした。
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