この時期としては異例のペースで雪が運び込まれている、上新川町の市民雪捨て場

　１５日から続いた寒波による大雪の影響で、函館市内の幹線道路や生活道路の除雪作業が追い付かない状況になっている。１５日～１９日に市に寄せられた除雪に関する苦情の電話は２７０件で、すでに昨年１２月１カ月間の１６７件を上回った。市土木部道路管理課は「１２月中旬にまとまった雪が降るのは想定外。全力を挙げて除雪作業を行っているので、市民には理解と協力をお願いしたい」と話している。

　函館市の積雪量は１９日現在４１センチ。昨年同日は２センチで、この時期としては異例の多さ。しかも１４日深夜から断続的に雪が降り続いたことに加え、最低気温もマイナス５～７度で推移したため、一度除雪をした場所に再び雪が積もり複数回にわたり作業を行わなければいけない状況になった。

　市内６カ所に設置している市民雪捨て場にもひっきりなしに小型トラックなどで雪が運び込まれ、上新川町の雪捨て場には早くも２メートル以上の雪が積みあがっている。

　市民からの除雪への苦情は１５日が５９件、１６日が６３件、１７日が４３件、１８日が２０件、１９日が８５件と連日数多く寄せられている。

　同課によると、本来１２月は雪が少ない時期なので、除雪作業を委託している業者がまだ通常の土木・建設作業もしているため、除雪に回す人員が確保できていないという。「市街地の幹線道路や公共施設周辺の除雪作業が完了次第、２０日からは生活道路にも順次取り掛かっていく予定だが、市内全域の実施には時間がかかる見通しなので、自宅前の除雪などの協力をお願いしたい」と話している。

　また、交通量が多い道路についての深夜から早朝への除雪に理解を求めるとともに、作業に支障をきたす車の路上駐車や迷惑駐車を行わないことを呼び掛けている。