エキシビションルームで市村館長の説明を聞く参加者

【標津】町は２４～２６日、日本遺産「『鮭（さけ）の聖地』の物語～根室海峡一万年の道程～」のストーリーを基にした旅行商品造成による観光需要の回復を目的としたファムツアーの１回目を行った。今年度は実証実験と位置付け、来年度以降の旅行商品の販売やふるさと納税返礼品としての活用も検討していく。

　台風の影響で予定していた遊覧飛行は中止となったが、初日の２４日は根室管内の観光担当者や学芸員ら１４人が参加した。標津サーモン科学館では、町の産業とサケの一生についての１４分間の映像を視聴し、市村政樹館長からツアー参加者向けのサケの種類や生態についての説明を受けた。

　同館２階にある日本遺産「鮭の聖地」のエキシビションルームでは、ストーリーを軸としたサケと人との関わりや歴史について説明を受けた。意見交換では、ストーリーの伝え方をメインにツアーを組み立てていくことや周辺地域への関連性、時間配分についてなどの意見が出ていた。

　２日目以降は別海町の加賀屋文書館や旧奥行臼駅逓所、根室市の市歴史と自然の資料館などを回った。次回のツアーは紅葉のピークに合わせて１０月１５～１７日の日程で、旅行関係者らを対象に根室海峡沿岸地域の景観の魅力を伝えることを目的に実施する。