今季は２８日で定期運行を終了することが決まった「箱館ハイカラ號」（７月）

　函館市企業局交通部は２４日、明治時代の客車を復元した「箱館ハイカラ號」の今年度の定期運行を２８日で終了すると発表した。当初は１０月末までを予定していたが、新型コロナウイルス感染症の拡大傾向を考慮した措置。一方で、貸切運行の予約は受け付ける。

　毎年、夏の観光シーズンの訪れを告げる運行開始、冬を迎えて終了する風物詩的な存在で、赤を基調としたレトロな車両が特徴。今年度は３年ぶりに７月９日から、土・日曜、祝日などに運行し、これまでに１７回にわたって市内の五稜郭・函館駅前・西部地区を走り抜けた。

　車両はほかと違い、記念乗車券の受け渡しを車掌と乗客が直接やり取りするのが魅力の一つだが、再び感染者が増え、感染対策の観点から運行期間を切り上げた。同部は「コロナが落ち着き、来年度には通常通り定期運行できれば」と期待を込めた。

　貸切運行は１０月末の予定で、予約（乗車日の１週間前までに）は同部事業課電車担当（０１３８・５２・１２７３）へ。