十勝で最後の草ばんば力走 名残惜しむ【鹿追】
十勝最後の草ばん馬大会となる第60回鹿追町競ばん馬競技大会(町競馬会主催)が16日、町瓜幕のライディングパークで開かれた。最後の草ばん馬を目に焼き付けようと大勢の人たちが訪れ、小雨の中、大きな声援を送った。
瓜幕地区の草ばん馬大会は1928(昭和3)年ごろから開かれ、100年近い歴史を持つ。61年から町が後援するようになって第1回と銘打って開催している。主催者の高齢化や町内にばん馬の馬主がいなくなったことなどから今年で最後となった。
開会式で大会長の喜井知己町長は「農業は馬とともに歩んできた。時代の流れとは言え、名残惜しい。記憶に残る大会にしたい」とあいさつした。
大会には、帯広競馬場に所属するばん馬の他、ポニーや和種馬が出場。障害が二つあるU字形のコースで力強い走りを見せていた。
浦幌から訪れた農業渋佐一夫さん(73)は、昔は親馬4頭を飼い、農耕をともにしてきた。浦幌町内の草ばん馬大会に出場したこともあり「毎回のようにこの大会を見に来ていた。昔の草ばん馬大会はどこも、ものすごい盛り上がりだった。馬も少なくなり仕方がないがさびしい限り」と話していた。
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